+++アルエ+++

君は人より少しだけ 無器用なだけの女の子
「嬉しい時どんな風に 笑えばいいか解んない」

「土方さんー?」

局内で土方の姿を見かけない。

沖田は局内の組員に土方の行方を聞くが山崎でさえも知らないという。

一体何処へ行ったんだ。沖田がため息がしらに倉庫の戸を開ける。

「あ、居た」

「沖田…!!」

戸を開けると土方が後ろに何かを隠す仕草をしていた。怪しい。

「何隠したんですかィ」

沖田が目を光らせる。明日のネタになりそうだ。

「だから、何でもないって言ってるだろ」

土方は必死に自分の後ろにある何かを隠そうとしてる。

だが沖田は何でもないで回避できる奴ではない。

「その何でもないものって何なんですかィ」

じりじりと土方に歩み寄っていく。土方も沖田から逃れようと後ずさる。

「!!」

だが所詮ヘビににらまれた蛙。逃げ切られる訳が無くて

「土方さん、後ろに隠した物を見せろォォ!!」

押し倒され間際に土方は隠していたものを床に落とした。

それを沖田は見逃さずに目で追った。

「…」

「…土方さん、こんな趣味あったんですかィ」

落としたものは俗に言うエロ本。遊郭禁止の時世、男性の欲はこういうものではらすしかない。

真選組も遊郭関係には五月蝿いので、さすがの土方も倉庫へコソコソ出入りしないといけないのだろう。

「沖田」

土方が下で嘆く

「この事は皆には言わないでくれ…」

沖田が話を手廻すのはいつも早い。

そのことを知っている土方は局員からの信頼を薄くしたくない一身で沖田に口止めを頼んだのだ。

「別にいいですぜ」

さらりと返す。だが沖田の顔は不敵に笑っている。

「土方さんが俺の欲求に答えてくれるんならね」

土方は驚いた。口止め料でも取るのかと思ったら欲求に答えろ?

「欲求…?」

「そうですねィ、例えば…」

そう言って沖田は土方の唇に軽くキスをした。沖田が顔を上げると土方は赤面させていた。

「コレとか?」

ぺろり、と沖田が口角を舐める。

「おま…ッ!」

「どうなんですか、いいの?悪いの?」

そう聞くと土方は身体を起して物言いたそうな顔をする。

駄目なのかなー?と沖田は思った。だが土方は沖田の唇に自分の唇をあてがう。

唇が離れて、土方がむすっとした顔をして

「好きにすればいいだろ」

それを聞いて沖田は

「じゃあもっとスリリングなところでしましょうぜ」

軽々と土方の身体を持ち上げる事が出来ないので隊服のスカーフで土方を目隠しして

自分が入ってきた入口付近へと土方を引っ張ってきた。

「土方さん、ココに座って」

机の上に座ったのを確認して目隠しをとってやる。

「目を開けていいですぜ」

土方は目を開けて自分の居る位置に驚いた。

「ちょっ…待て!ここじゃあ人から影見えるだろ!!」

「見えませんて、あと土方さんが声出さない限りバレないですぜ」

「声?!」

「あんま大きい声出さない方が身のためですぜ」

「声ってな…ん…!」

土方の問を打ち消すように沖田は土方にキスをする。さっきとは違う。

長く土方の唇を貪る。土方は呼吸するのに精一杯だ。

長く居た沖田の唇が反れて、土方の耳を軽く噛む。

土方はびくっと身体を震わせて、沖田の肩に手をかけて、身体を離そうとする。だが力は弱い。

その様子に気付いた沖田が横目で土方の顔を見る。

「何、土方さんてこれだけでそんな顔するんですかィ」

土方の息が荒い。だが声は上げる気がないようだ。必死にこらえている。

「土方さん、我慢しなくてもいいんですぜ」

首は横に振られる。

「じゃあ無理矢理でも声聞かさせてもらいますぜ」

耳にあった唇は首に移動して舌が土方の首を這う。それに沿って土方の身体が小刻みに震える。

感じてるんだろうなぁ。沖田はゆっくり土方の隊服を脱がしていく。

上がワイシャツだけになって、沖田が土方の胸の突起に手を当てる。

沖田の肩に置かれた手が小さく動く。

「土方さんって感度良好」

それで声も聞けたらな。沖田は手を下腹部に伸ばす。

行き過ぎて土方の脚に手が当たった。土方が息を呑んだ。

顔は相変わらず真っ赤で

「っは…」

小さく声をやっと漏らしてくれた。でも直ぐ消えた。

長く声を聞いていたいのに

「ひ…ぁっ…」

「うわ…、土方さんのココこんなんですぜ」

手だけ下で土方のを撫で回したまま、唇は土方の耳元にやっておいて、小声で土方を苛める。

「あっ…ぁぅ…」

声にならない声がでてくる。土方は沖田の手の動きで徐々に全身の力が抜けていく。

その間、沖田は片手で土方のズボンのベルトを緩めて、脈打ってるそれを取り出す。

直に触るとすごくそこが熱くなっていて、自分の手が冷たく感じた。

それは土方も同じで沖田の手の冷たさが直に伝わってきて、なんともいえない気持ちよさが全身を貫く。

「……」

びくびくとさっきから土方が脈打ってる。そろそろスパートをかけてみようか。

沖田が握っている手を少しずつ動かす。

先出しで出てくる液が潤滑液の代わりになって手の滑りを良くするから動きがどんどん早くなっていく。

「っ…お、きた…やめ…ぅあ……」

「そんな嘘。身体は正直なんですぜ、土方さん」

「っ…あぁ…」

俯いたまま土方は沖田の手の中で射精した。

かなり頑張ってたんだなぁ。沖田はその手を舌先で舐める。

「いいなぁ、土方さん可愛い…」

「ばっ…何言って…!」

「もっと可愛い仕草見せてよ」

そう言って沖田は隊服下を裸に近い状態まで脱がして、土方の精液の付いたほうの指を一本中に入れる。

「何、指にビビッてんですか、土方さん」

中はとにかく狭かった。沖田の細い指でも楽に中へ入れない。

強行突入でもするかな。沖田は狭い中を無理矢理通って奥で指を動かす。

気持ち悪いのか、土方の顔が少しゆがむ。

「すぐに気持ちよくさせてあげるから…」

顔色を見つつ、土方の感部を必死で探す。

ある所で沖田の爪が中の一部を引っかいた。大きく身体を震わせ、土方が脚の力を緩めた。

「ここですかィ?」

多分そうに違いない。さっきまできつかった中が今は緩く、広くなった。

「イマイチわかんないなぁ…も一本いれますぜ」

そう言ってもう一本中に指を入れる。土方の整った呼吸がまた荒くなり始めた。

「っあ…んぅ…」

感部を刺激され、声が漏れ始めてくる。

顔を見たくて沖田が土方にキスして何気に顔を覗き込む。

「うわっ、土方さんの顔エロ…」

泣いたらしい赤い目がうつろで、頬も赤くて、なんか唇もイイ感じになってて…

なんつうか、男に見えないよ。

「んなわけ…な…ぁっ…」

必死に抵抗してる。こんな風になるんだな、人って。

「土方さんすごく可愛いですぜ、もっと思うこと言ってくれればなぁ…」

なんだか土方の内壁がしっとりしてきた感じがする。そろそろ俺の入れたいんだけど…

「…ぉ、きた…」

「?」

か細い声で土方さんが名前を読んでくる。色っぽいんだけどなんかな…

「今の細…」

「え?そりゃあどういうことですかィ」

試しにあえて自分から言わないでみる。何して欲しいかは分かってるけど、土方さんから言ってよ。

「指じゃなくて…ぉ…前のを…入…れ…」

もう快楽が邪魔して何言いたいか自分でも判断できてないのかな。だといいんだけど。

「…いいですぜ、でも…」

土方さんは多分男との経験は無いんだろうな、優しくしないといけない。

だから本人が良いって言うまでやれない。

「お願…はや…く」

「何、切羽詰ってるんですかィ?」

頭を縦にこくこく振る。

かわいいなぁ、もうその顔がやばいもん。

「じゃ、一端抜きますね」

中から指を抜き出す。他の指より濡れてた。

早く土方さんと一緒になりたい、なんて思うと気持ちが焦ってくる。

今の体勢だとお互いにきついから土方さんを机の上に寝かせてる。脚を肩にかけるから、まだ楽だと思う。

「痛かったら…ごめん」

自分のを土方にあてがうと白くて細い脚が顔の脇で小さく動く。

中に先のほうからゆっくり入れていく。指の時よりやっぱり緊張か何かで狭くなっている。

無理に押し込めば裂けてしまうだろう。沖田は苦痛の顔をしながら入れ進めていく。

「土方さん、も少し気ィ抜いてくだせェ…上手く入れられない…」

肩に掛かる脚の重さと体勢の辛さに、少し頭を動かすだけで汗がぱたぱた落ちる。

土方も沖田の顔を見て、緩くしてやろうと頑張るが、上手くいかない。

「沖田…」

「なんですかィ…?」

顔を上げようとするが上げづらい。仕方なくこのまま聞き返すと

「もう…一気にやっても…いい…から…」

「え?」

もうお互い切羽つまっててヤバイのは分かるけど、処女相手にいきなりはきつい。

「駄目でさァ、そんな事したら土方さんが…」

「大丈夫だから…はやく…」

あぁ、もう気絶寸前みたいな声で言わないで。起きてない相手にイきたくないよ。

でも時刻的にもそろそろやばい。仕方なく沖田は一気に自分のを中に突きたてていく。

「あ…ぅあぁっ…」

土方さんが痛いのか感じてるのか分からない声で鳴く。

痛いんだろうなと思ってた。でも沖田は快楽の方が強かった。

今までの中では多分一番いい相手なんじゃないかと思うくらいで

「っ…気持ち良いですぜ、土方さんの中…」

思わず声が出る。入れていくペースも上がって、いつのまにか奥まで埋まってた。

「あ…あぁ……」

「やばい、もうイきそ…」

我ながら早いなぁと思う。いつもならもっと動いたりしてたはずなのに。

土方さんがあんまりエロいから、早溜まりしたのかも…

「土方さ…俺もう駄目でさァ」

「俺も…もう駄目……」

土方が声も無く吐精した。沖田も後を追うように意識を無くした。



「土方さん、一ついいですかィ…?」

「何…?」

事後、沖田は煙草を吸う土方に聞いた。

「…好きです、土方さん」

いきなり言ってアレだったかも。土方さん、すごく驚いた顔してるし。

でも返ってきたのは意外な言葉で

「俺も…」

「…やったv」

沖田は土方の煙草を取り上げてキスをする。

苦い味のする唇でも沖田にとって印象の深い思い出になることは間違いなかった。



終わり








苦し紛れの戯言。      2004/5/30
どうも、何気に土銀で書いてる小説より早く、そして1日で完成した沖土小説を書いた佐藤です。
父親の仕事をぶん取ってまで書いてました、アホゥ(死
まあでも意外と書きやすかったですよ、コレ。
あたしはヤる場所などを決めてから書いた方がすっきり出来るタチだとコレ書いて知りました(遅
あー、でもそしたら土銀書き直さないと。
頑張れ自分。死ぬな!(爆
バンプのアルエ聞きながら書いてました。アルエ最高!!
でも口ずさむ歌はFLOWのGO!!!なんだよなぁ…
ってか題名と話かみ合ってないし!!!(爆死/泣